Industry Nine hydra2 | made in USA のハイピッチサウンドなMTBハブ

2025年9月26日by 戸田バイクプラス

こんにちは!戸田彩湖店 宮崎です。実は今年の春から戸田店でMTB系のパーツを取りそろえるYurisの取扱いを開始してました。個人的にいろいろパーツを購入したのですがそれはおいおい紹介するとして、今回は今年モデルチェンジしたIndustry Nineのhydra2をご紹介


made in USAのMTBハブ

Industry NINE HYDRA 2

Indusutry Nine。通称i9(アイナイン)はアメリカ ノースカロライナ州にある会社で主にMTBやロード用のハブ、ホイール、ステム、ヘッドパーツを製造しているメーカー。カラフルなアルマイトカラーでも人気だが、設計、エンジニアリング、製造、アルマイトをすべて自社で行っており精度も高く高品質さでも人気。

ハブやステム、ヘッドパーツはカラー展開が豊富でバイクの性能を高めながらもカラーカスタマイズも楽しめます。何色を選ぶのかでも迷ってしまうかも。


フルモデルチェンジしたHydra2

そしてそのi9の主力アイテムがMTBハブ。前作のHydraもカラーリングの豊富さと他社を凌駕する690ノッチのフリーで人気でしたが、耐久性を見直しさらに進化しHydra2として登場。

驚異の870ノッチのフリー

870ノッチのフリー

まず一つ目の進化は690ノッチから870ノッチにアップデートされたフリー。6枚の爪の先をよく見ると段々になっており噛み合う箇所が一般的なフリーの爪よりも多く、かつ受け側もめちゃくちゃ細かい。これにより少ない惰性抵抗で0.41°の超高速エンゲージメントとなっています。

これは手で回すだけでもよくわかります。遊びがほぼ無くすぐ歯がかかります。これだけ遊びがないとペダリングしたときにすぐくいつきロスなく力が伝わり加速感えられる高いパワー伝達性が想像できます。

耐久性・強度UP

耐久性がUPしたhydra2

これまでのhydraハブは耐久性や強度に問題がありトラブルがあったようですが、新しくなったhydra2ではそこの課題もクリアされています。まずはアスクルを65%厚くして強度UP。ベアリングも大型化され、それを守るシールも防塵・防水性能を高めるものを導入し水から受けるダメージを軽減されています。

またフリーボディのドライブリング(爪を抑えているパーツ)に最新の耐疲労性に優れた鋼を使用し、爪の歯数を 3 に増やし、強力な ebike モーターのトルクにも対応。

カラーリングも豊富

カラーの多さでも人気ですが今回も12色展開。Black, Silver, Red, Green, Lime, Pink, Purple, Turquoise, Gold, Orange, Blue, Bronze。サイズはブースト規格で、ホール数は32Hと28H。Shimano HG mtb 9-11速 、マイクロスプライン 12, SRAM XDに対応


というわけで買ってみた

ブロンズカラーのi9 hydra2

Poerfly FS 4を購入しもうすぐ2年。ちょっと飽きもくるころなので気分転換にカスタムを実施。せっかくならホイール組してオリジナル感を出そうとHydra 2をオーダー。ハブはBronzeをチョイス。いろんなカラーの車体にも合うかなというのとちょっとクラシカルな感じになると思いまして。

リムは同じYurisさんで扱っているFORMOSAのアルミリム。手頃な価格ですがつくりもしっかりしていてデザインもかっこいい!FORMOSAではカーボンリムもあるのでいつかカーボン化も目論んでいます。

スポークはPillar Spoke PSR14。こちらのスポークはJベントスポークのウィークポイントであるネックの部分が太くなっていて強度が高い。重さのあるe-MTBでかつトレイルやダウンヒルをすることも考えると最適なスポークです。今回はBKをし良しましたがレインボーやゴールドなどカラーもありカスタム性も高いです。


かっこいいハブ

軽量化も施されているhydra2 hub

組む前にハブを観察。カラーリングもすごくきれいで、手で持つと結構軽い。秤で測り忘れたのですがメーカー公表の重さだと450g前後(フロント157g、リア292g)。ベアリングの回転もかなりスムーズで走りも軽そう。フランジの形状も前作と違い波型になっていたちょっとかわいい見た目に。フランジを大きくすることで剛性をあげることができるのですが重くなってしまうデメリットも。そこで波型にすることで軽量化をしているのでしょうね。


ホイール組み

ホイール組中のシーン

久しぶりのホイール組みです。ホイールを組む前にスポーク長を調べる必要があるのですが、メーカーのHPに必要なデーターがあるのでより正確なスポーク長が分かるのでありがたい。

昨今完組みホイールが多くなりホイールを組むことも少ないですが、軽さや剛性といった部分では勝てないかもしれませんが手組のメリットもあります。自分が好きなパーツ構成で組めるのでオリジナルホイールが楽しめます。スポークも一般的なものを使用することが多いので修理が簡単。MTBだとリムが凹んだり曲がることが少なからずあるのでリム交換が必要なことも。完組みだとリム交換となるとなかなか難しいことも。

今回は32Hのリムを使用。軽さよりも強度を重視して3クロス(6本組)でくみました。


完成!

i9のhydra2とフォルモサのリムでホイール組

始業前にちょっと早くきてちまちまと作業していましたが無事完成!リムの精度も高くフレ取りもさほど苦労しませんでした。リムもオフセットしているものなので左右のスポークテンションも大きな差もなく良い感じに仕上がりました。手組みホイールはリム選びがだいじですね。


走ってみた

hydra2で組んだホイールをはいたpowerfly fs

E-MTBのPowerfly FSに付けてみましたが、見た目はなかなかかっこよく満足。けして軽量化を見越してのカスタムではないのですが、漕ぎだし回転の軽さはとても感じました。ハブを手で回してみてもスムーズだったのでベアリングも良いものを使っているのが分かります。

そして一番のミソは870ノッチのフリー。戸田彩湖店のインスタのリールでもあげたのですが空転時の音はなかなかのもの。好き嫌いはあるでしょうか個人的には最高!ジ~という音がやる気にさせてくれます。

✅i9 Hydra2のフリー音はコチラ

車体に付けて乗ってみると思ったより静かという印象。もともとついてきたホイルに比べればかなりうるさいですが(笑)街中だと前にいる人は100%振り返りベル要らず。

※音が静かな構成のハブがお好みの方はONYX Racing Productsのハブがおすすめ

ただ、E-MTBとの相性は抜群。もともとのホイールはペダルを踏みトルクがかかるまで10度くらいでしょうか遊びがあるのですが、Hydra2だとペダルを踏みこむと同時にトルクがかかる感じでトルクがかかったと同時にアシストが始まります。ロスがなく瞬時にパワーが感じるのが気持ちいい。ゼロスタートの時にアシストとあいまり即座にトルクがかかるので立ち上がりの加速がスムーズ。

まだトレイルなどで走ってはいませんが、遊びがない分踏ん張りがききバイクコントロールもしやすいし、下りの後の登りなどもロスがなくなるのでよりスムーズにたのしめるでしょう!


最後に

MTBもホイールのアップグレードすることで走行性がUP。それだけでなく操作・コントロール性にも影響します。完組ホイールで交換するのもいいですが、カラーカスタマイズもできる手組ホイールも捨てがたい。手組なら汎用スポークを使用するので修理も簡単。壊す可能性が高いMTBなら修理しやすさも大事では?

今回はコスト面や頑丈さを重視したパーツ選びにしましたが、そのうちカーボンリムに組み直すしより軽量にすることも視野にいれてます。

宮崎 啓(Miyazaki Hiraku)

宮崎 啓(Miyazaki Hiraku)

バイクプラス戸田彩湖店店長自転車ショップ歴15年

大学生の時にサイクリング部に入部をきっかけにスポーツ自転車を始める。北海道や東北、九州など自転車ツーリングを楽しむ。卒業後はアウトドアショップなどを経験後にバイクプラスへ。20代はロードバイクでロングライドや輪行を楽しみ、最近ではフルサスのMTBやe-MTBでポタリングやたまにのダウンヒルを楽しむ。乗るよりもカスタムが好きなタイプ。

専門/得意分野
  • ロードバイク/マウンテンバイク/クロスバイクの販売整備
  • 得意分野:e-MTB/ツーリング/バイクカスタム
  • ライドスタイル:e-MTBでの通勤やトレイルライド/MTBでダウヒルやトレイルライド/ポタリング
保有資格
  • Keeperコーティング技術バイシクルコース終了
  • TREK プレシジョンフィッター認定
  • TREK University 2025認定ガイド取得